肩こりの原因は肩にはない!?肩がこる本当の原因と対処法

こんにちは!治療家一筋13年、整体院院長の小村です。

みなさん肩がこった事ってありますか?

多分、8割か9割ぐらいの人が「YES!」と答えるんじゃないでしょうか。

平成25年の厚生労働省調べでは、自覚症状の状況としては肩こりが女性では1位、男性では2位となっています。もはや国民病といっても過言ではないレベルですね。

厚生労働省:国民生活基礎調査 世帯員の健康状況

こんなに多くの方が悩んでいる肩がこる原因ってなんなんでしょうか?

「姿勢が悪いから肩がこる」というのはよく言われていますし、聞いた事もあると思います。

もちろん姿勢は大きな原因の一つですが、実をいうと肩がこる原因はそれだけではありません。

そこで今回は肩こりのいくつかの大きな原因、肩こりにならない為の対処法、肩こりの人が絶対やってはいけない事をご紹介したいと思います。

ぜひ記事を読んで役立てて下さい。

1そもそも肩こりってどんな状態?

まず肩こりとはどんな状態かというと、簡潔に言うと肩の筋肉が緊張しっぱなしになっている状態です。

筋肉が緊張している状態というのは、要は固くなっているという事ですね。

ではどの筋肉が固くなっているのでしょうか。代表的なものをみていきましょう。

1-1特にこりやすいのはこの筋肉

肩こりの方が、特に固くなっている筋肉は2つあります。それは、僧帽筋と肩甲挙筋という筋肉です。

引用:http://www.therapylife.jp/special/2013/07/post_20.php

特にこの2つの筋肉には負担がかかりやすく固くなってしまいます。

上の図をみると、これらの筋肉は首や背中にも繋がっている事がわかります。

肩こりの人の多くが首や背中もこってしまったり張った感じがするのは、この様に筋肉がつながっている事も1つの理由です。

厳密に言えばもっと他の筋肉も関係があるのですが、とりあえずはこの2つの筋肉を覚えれば大丈夫です。

2肩の筋肉がこる原因は人それぞれ

肩こりは肩の筋肉が固くなった状態という事はわかりましたが、なぜ緊張し固くなってしまうんでしょう?

その原因は一つではなく、いくつかあります。

2-1長時間同じ姿勢が多い、姿勢が悪い

まず現代社会において最も多いのが、姿勢が原因になっているものだと思われます。

パソコンやスマホ、ポータブルゲーム機などを使う頻度が極端に多くなりましたよね。パソコンに集中すると、知らず知らずの内に顔が前に出ていないですか?スマホやゲームをしている時はほとんど下を向いていないですか?

 

この様な姿勢を取る事が多くなると、普段の姿勢も無意識の内に頭が前に出たり猫背の姿勢になってしまいます。

本来正常な姿勢であれば、下の図の様に頭は背骨に乗っかっている状態にあり、首や肩の筋肉には最小限の負担で支えられるようにできています。

しかし、頭が前に出てしまうと今度は下の図の様に背骨の位置から前に外れてしまうため、頭を支えるために首や肩の筋肉に必要以上の負担がかかり続けてしまう事になります。

そうすると筋肉が疲労してしまい固くなってしまうのです。(ちなみ頭の重さは約6キロ前後です。重たいですよね)

また、いくらいい姿勢をとっていても、車に長時間乗る方やデスクワークなど、同じ姿勢を長時間続ける事も筋肉が疲労し固くなってしまう原因になります。

なぜなら、同じ場所に負担が集中してしまうからです。なので、その様な仕事や同じ姿勢を続ける事が多い方は姿勢をよくすると同時に、定期的に休憩をとり身体を動かすことをおすすめします。

2-2運動不足などによる筋力の低下

運動不足による筋力の低下も、筋肉が固くなることに繋がります。何故かというと血流が悪くなるからです。

血流というと心臓が拍動する事だけで全身に血液を流していると思われるかもしれませんが、実は筋肉が収縮したり緩んだりすることでポンプの役割(筋ポンプ)を果たしている事も血流に大きく関与しています。

ですから、運動不足や筋力が低下してしまうと筋肉のポンプ作用も低下してしまい血流が悪くなってしまいます。

そして、血液は全身に酸素や栄養を運んだり、身体から老廃物を取り除く役割をしていますから、血流が悪くなると新鮮な酸素や栄養素が不足しやすくなり、逆に老廃物が溜まりやすくなってしまうため、筋肉が疲労しやすくなり固くなってしまいます。

2-3ストレス

現代はストレス社会と言われるほど肉体的なストレスのみならず、精神的なストレスにも日常的にさらされています。そして、日々のストレスを強く感じれば感じるほど、体の反応として筋肉は緊張してしまいます。

これは自律神経の働きが大きく関係しているのですが、自律神経には『交感神経』と『副交感神経』というふたつの種類があります。

簡単に説明すると、交感神経は身体が活動する時に活躍する神経で、副交感神経は身体を回復する際に活躍する神経です。

普段意識できるものではないですが、人間はこの正反対ともいえる2つの神経がバランスよく働く事で健康が保たれているのです。

しかし、強いストレスや慢性的にストレスをうける環境にいると、無意識に自律神経のバランスが崩れてしまい交感神経が優位に働く様になってしまいます。

交感神経は身体を活動させる役割、つまり筋肉を収縮させたり血管を収縮させたりする役割を持っていますから、この状態が長く続くと血行が悪くなり、疲労してしまうため筋肉が固くなってしまいます。

特に、首・肩・背中周辺の背骨には、交感神経幹(簡単にいうと交感神経が集まっているところです)があるため、首や肩の筋肉が影響を受けやすいとも言われています。

傾向として、

  • 何でも完璧を求めすぎてしまう
  • 責任感を人一倍強く感じてしまう
  • まじめすぎる性格

この様な方は、実際に受けているストレスよりも強くストレスを感じてしまう事があるため肩こりを感じやすくなる可能性が高いです。

 

2-4目の疲れ

合わない眼鏡やコンタクトをつけていたり、細かい文字をよんだり細かい作業をしていると目の周りの筋肉が疲れてしまいます。

首や肩は目と密接なかかわりがあるので、同じように首や肩の筋肉が緊張してしまう事で肩こりになってしまいます。

また、パソコンやスマホのディスプレイなどを凝視することによってまばたきの回数が減ったり、部屋が乾燥(特に冬場)していたりして、ドライアイになって目が疲労してしまう事によって肩こりになる場合もあります。

2-5身体が冷えている

冬場はもちろんですが、夏場はエアコンによる冷やしすぎ、特に室内での仕事が多い方は注意が必要です。

身体が冷えてしまうと、力が入って筋肉が緊張してしまうのはなんとなくわかると思いますが、血流も悪くなってしまうため余計に筋肉が固くなってしまいます。

2-6病気が原因の場合も

肩こりだけでなく、

  • 発熱がある
  • 異常に痛みを伴っている
  • 目まいや強い頭痛や吐き気がある
  • 胸が痛くなったり動悸がよくする
  • 身体がマヒしている感じで動かしにくい

このような症状を伴っている場合は、内臓などになんらかの病気が原因で肩こりが起こっている場合があるので注意が必要です。

上記の症状を伴っている場合は、一度医療機関に受診し相談されることをおすすめします。

3知っておきたい肩こりを解消・予防する為の対処法

この様に、肩こりは肩の筋肉が固くなっているという結果は一緒ですが、固くなってしまう原因は人によって様々です。

という事は肩こりを解消・予防していく為には、単純に肩の筋肉を柔らかくするという事だけではなく、様々な原因に対しても対処が必要になってきそうですね。

ではどの様に対処すればいいのか見ていきましょう。

3-1姿勢をよくする

まずはとにもかくにも姿勢をよくするというのが一番必要になってきます。特に頭の位置が前に出てしまわないように気を付ける事が大事です。

デスクワークが多い場合は上の写真の様に、

  • イスと机の高さのバランスを整える(イスは40㎝前後、机は65~70㎝ぐらいがベスト)
  • 肘の角度が90度くらいで作業ができるように椅子と机の距離を近づける(写真では肘掛けがなく肘が浮いていますが、肘掛けなどで肘が固定されている事が理想です)
  • 両足裏がしっかり地面に付くように(付かない場合は台を置く)
  • 目とディスプレイは40㎝以上は離す
  • 画面は目線が水平から45度くらいの角度で見れる高さにする

これらの事を注意してみて下さい。もちろん、デスクワークの時だけでなく、普段座っている時も姿勢は気を付けて下さいね。

またスマホやゲームをよくする方や長時間同じ姿勢を続ける事が多い方は、

  • 長時間連続してやりすぎないこと
  • 1時間に1度は休憩をいれて軽く全身を動かす

こういった事を気を付けましょう。

3-2適度な運動や身体を動かす

適度な運動や身体を動かして筋力をつけたり維持することも大事です。

ウォーキング・ランニング・水泳・ストレッチ・ヨガ・ラジオ体操・筋トレなど、ご自身で無理なく続けられる物であればなんでもいいのですが、大事なのは続けられるものをする事です。

ちなみに私のおすすめはラジオ体操です。しっかりやればかなり理に適っている運動ですし、全身を動かすのでおすすめです。

3-3ストレスをためないように

現代において全くストレスをためないようにするというのは難しい事かもしれません。ですが、なるべくため込まない様にすることは可能です。

ご自身でストレス解消法をお持ちの方はそれを活用してもらえばいいのですが、その様な方法をお持ちでない方も多いと思いますので、いくつか効果的な方法をあげておきます。

まずは、休日に出かけたり適度な運動をする事です。3-2にも書きましたが、運動の内容は無理なく続けられる物であればなんでもいいです。ただしこれも続けられる事が大事です。

休日にレジャーなどに出かけたり運動をして汗をかく事は、多少肉体的な疲れはあるかもしれませんが、精神的なリフレッシュになりストレス解消や自律神経のバランスを整える事にも効果的です。

汗をかくというと「お風呂でいいんじゃないの?」と思う方もいらっしゃると思いますが、身体を動かして汗をかく方が筋肉の収縮と弛緩による筋ポンプ作用もおこるので、血流の改善にも期待ができます。

身体を動かして適度に疲れる事は、寝つきが良くなったりぐっすり眠れるようになる事も期待できるので、結果的に疲れもとれやすくなるでしょう。

そして、質の良い睡眠は自律神経のバランスを良くするので、ストレスの解消にもつながります。

また、リラックスする事もストレスの解消にもなるので、温泉・スパ・アロマなどのリラクゼーションを行う事もいいでしょう。

ただリラクゼーションといっても、ゴリゴリと揉んだり押したりするマッサージや、無駄にボキボキと関節を鳴らすような事を行う様な事はお勧めできません。(詳しくは4.肩こりの人が絶対にやってはいけない2つの間違いで解説)

3-4目が疲れないように

眼鏡やコンタクトをしっかり合うものに変えたり、長時間連続して細かい作業や文字を読まない様に定期的に休憩をとって、目が疲れないようにすることも肩こりの解消・予防には効果的です。

また、ドライアイにならないよう、パソコンのディスプレイとの距離をしっかり取ったり、スマホなどを使用しすぎない、部屋の湿度を適度に保つ(約45~60%)事も大事です。

3-5身体を冷やさないように

夏場はエアコンで身体が冷えない様に、1枚羽織るものや下着を着たりする事。もちろん冬場も上着や場合によってはカイロなどで防寒対策するようにしましょう。

身体を温める事も大事ですが、それよりも体温を逃がさない様に保温するという意識を持つことが大事です。

4肩こりの人が絶対にやってはいけない2つの間違い

肩こりを解消・予防する為の対処法をお伝えしてきましたが、一般的に行われている対処法には逆効果のものもあります。

その代表的なものと、やってはいけない理由もお伝えします。

4-1肩の筋肉を強く揉んだり叩いたりする

一般的には肩こりに対しては、肩の筋肉を揉んだり押したり叩いたりすることがよく行われています。

しかし、これまでお伝えしてきた通り、肩こりは確かに肩の筋肉は固くなっていますが、固くなってしまったのは結果であって原因は他にある事がほとんどです。

ですから、単純に肩の筋肉だけほぐしたとしてもその時は軽くなったような気がしますが、必ずまた固くなってきます。

そして、人間というのは刺激に対して慣れてしまうものですから、最初の内は軽い力で揉んだり叩いたりして満足できていたものが、続けているうちに少しずつ強い刺激でないと満足できないようになってしまいます。

更に、筋肉は筋膜という膜につつまれていて、強すぎる刺激で揉んだり叩いたりすると筋膜に傷がつく場合があります。そうすると、体はその刺激から防御する為により筋肉が固くなってしまい、もっと強い刺激でないとほぐれた感じがしないという悪循環になってしまいます。

誤解の無いように1つお伝えしておきますが、マッサージが悪いといっている訳ではありません。その時の肩こりのつらさや疲れを軽減する為の対処療法としては、的確に行えばマッサージは効果的です。

ですが、コリの原因となっているものを意識せずに、気持ちがいいからと必要以上に強くグイグイ押したり揉んだりする事は、絶対にお勧めはできません。

4-2首や背中の骨(関節)をボキボキ鳴らす

首や肩がこってくると、首を捻って「ボキッ」身体を捻って背中を「ボキッ」としたことはないですか?もし頻繁にやられているのであれば今日からすぐにやめて下さい。

関節は関節包と言われる袋に包まれていて、その袋の中には滑液という液体があります。そしてこのボキッという関節の音は、キャビテーションといって関節包の中にたまった二酸化炭素や窒素などの老廃物が、滑液の中ではじける気泡の音です。

この気泡が弾ける事が関節の破壊につながると言われている方は多いですが、まだはっきりと証明されているわけではないので、これ自体が健康に害を及ばすかはわかりません。

ですが、いずれにしても首や背中に限らずですが、自分で意図的に関節の音を鳴らすような行動は避けるべきです。

何故かというと、自分で関節を動かす場合は、動きにくい骨は動きにくいままで、動きの正常な骨が余計に動いてしまい、関節の不安定性を生み出すことは証明されているからです。

関節の不安定性は、筋肉に余計な負担をかける事に繋がりますから、余計肩こりを助長してしまう危険性があります。

整体やカイロプラクティックなどで、音が鳴るような施術をするところがありますが、わざわざ音が鳴るような施術をしたり、「音がなったから矯正がうまくいきました」というような説明をするようなところは避けた方がいいでしょう。

しかし、そういった施術そのものが悪いという訳ではありません。

しっかり訓練を重ねた施術者であれば、わざわざ音を鳴らすような施術はしないですし、不可抗力で音が鳴ったとしても、動きの悪い骨だけを的確に狙って必要最小限の強さで骨を動かす事ができるので、安全性に問題は無いはずです。

少し話しがそれてしまいましたが、首や背中の関節を無理にならすことは避けましょう。

5まとめ

肩こりは肩の筋肉がかたくなっている状態ですが、それはしかるべくして起こった結果です。

肩こりに限ったことではありませんが、コリや痛みには必ず原因があります。

その原因に対処せずに、肩のコリばかりに着目し対処をしていると、原因はとれていないので繰り返すばかりです。

この記事を読んで、「肩がこったから揉んでもらおう」ではなく「肩がこらない様に対処しよう」という意識を持って、1人でも救われる方がいると嬉しいです。

最後まで読んでいただきありがとうございます。感謝いたします。

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